浮気調査の後に出来ること　慰謝料相場や今後について

それから初めて調査報告書があることを告げます。相手は調査会社の「捏造だ」「作文だ」と反論してきたりプライバシーの侵害だと良くわかっていない法律用語を連発してくる場合もあります。調査報告書や映像の一部を見せましょう。全ては見せないのがコツです。相手が非を認め今後しないと約束をしてあなたも納得したのであれば良い選択肢といえます。

しかしその後、このパートナーと離婚したいと思われるのであれば、この段階で今ある証拠を全て見せてしまうのは得策とは言えません。

相手も浮気の証拠がある事を知っている為、離婚するのであれば弁護士に相談するなど何らかの対策を講じてくる可能性があります。本来なら調停などでウソをつかせたあとに、最後に証拠を出しますので先に証拠を出してしまうと慰謝料を減額してしまう場合があります。

相手の性格を考え、確実に慰謝料、養育費を獲得できるような作戦を練りましょう。

相手の女性には内容証明郵便で接触をしないよう勧告しておくとよいでしょう。

離婚せず

離婚せずに別居し諸費用請求

浮気調査終了後、資料をもって弁護士事務所に相談し調停を申し立てます。

実家などへ引越し別居をします。調停で和解が成立すれば生活費、養育費などを毎月支払われる事となります。

有責配偶者からの離婚の申し立ては難しいので、住宅ローンなどが残っていれば養育費等の支払いと2重の生活を送ることとなり、配偶者はかなりの負担を強いられる事となります。

離婚してすっきりするか、別居して相手を「毎月お金だけを運んでくれる人」と捉え、割り切って生活するという選択肢が証拠があれば選べます。こちらでも証拠の全ては見せないことが望ましいでしょう。

浮気

その他

解決方法は人それぞれですので証拠を掴んだ後、資料の使用方法をご相談下さい。尚、反社会的な行動に関してのお手伝いは出来ません。

弁護士が介入する前に出来るようなことから弁護士にこういった相談の仕方をすれば良いなどアドバイスいたします。

慰謝料

慰謝料の指標

慰謝料とは相手の不法行為によって、離婚をやむなくされることへの心の痛み、精神的苦痛を和らげて回復する為に支払われるものであり、精神的苦痛に対する損害賠償請求のことをいいます。

いつでも相手に請求できるものではなく多くは離婚に至る責任が大きいほうが支払うことになります。

夫が浮気をして離婚になった場合の離婚時に発生する慰謝料は、精神的苦痛を受けた妻が浮気をした夫に対して求める損害賠償金と、配偶者としての地位を失う事に対する精神的苦痛に対する損害賠償金になります。

夫婦関係が既に破綻している状態のまま配偶者以外の方との肉体関係をもったとしても不貞行為にならない可能性があります。

■ 不貞行為など有責行為の有無

■ 暴力（DV＝ドメスティックバイオレンス）

■ 精神的苦痛の重さ

■ 結婚から離婚までの経緯

■ 社会的地位や年齢

■ 離婚後の生活状況

■ 職業、収入、財産状態

■ 子の有無

■ 過失、有責配偶者の故意、動機

相場

慰謝料の相場

慰謝料と聞くと数千万円貰えると考えている方がいますが、それは芸能人の見栄や話題作りの為であって実際は1千万を超えるものはほとんどありません。

性格の不一致に関しての離婚原因ではもらえません。

不貞行為（浮気）など離婚原因をはっきりさせる必要があります。

離婚原因がなく手切れ金として貰える性格の相手なら離婚は勿体ないかもしれません。きちんと取り決めをしておかないと支払いもなくそのまま支払い時効を迎えてしまいます。

慰謝料の決定

有責度（浮気の証拠ありなし）や婚姻年数などによって大きく変化します。重点をおかれることは下記になります。

「離婚原因」

「婚姻期間中の同居期間、別居期間」

「離婚責任の重さの程度」

「精神的な損害の程度」

「請求相手の収入」

「年齢、職業、負債」など

おおよその判断としては慰謝料は100～200万円前後が多いようです。離婚しなければ30～100万円くらいでしょう。

個別の事例として捉えることが大切です。多くて300万円位までと考えたほうが無難でしょう。1000万を越えるケースとしては資産も多く結婚20年以上などで相手が悪質なケースになってきます。

浮気相手にも共同不法行為という形で慰謝料の請求が出来ます。この金額に関しても相手の収入や財産などの要素によって変化してきます。また夫婦関係が破綻したあとでは慰謝料の請求は認められません。

浮気相手

第三者への慰謝料請求

配偶者が不貞行為をすれば不貞の相手は苦痛を味わったその相手の配偶者に対して責任を取らなければなりません。

被害者は不貞の相手に対して、不倫が原因で婚姻関係が破綻し精神的にも苦痛を味わったことへの慰謝料として損害賠償を請求できます。

判例では「夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者は、故意または過失がある限り右配偶者を誘惑するなどして肉体関係を持つに至らせたかどうか、両名の関係が自然の愛情によって生じたかどうかに関わらず、他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害し、その行為は違法性を帯び、右他方の配偶者が被った精神面の苦痛を慰謝すべき義務がある」としています。

不倫相手に慰謝料請求出来る

不貞行為を利用して夫婦の一方を害するような行為を行なった

暴力や詐欺、脅迫などの手段を用いて夫婦の一方に強制的に不貞行為をさせた

不倫相手に慰謝料請求できない

夫婦が事実上離婚している（別居していて離婚の合意ができている）

事実上の離婚していなくても既に婚姻生活が破綻している

必要な証拠

有責配偶者とその相手の性的行為が確認できるもの

不法行為（浮気の相手が共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を害する）

婚姻関係が破綻していない時点での不貞行為

未成年の子供が慰謝料請求

親子の亀裂には不貞の相手は直接的な関係はないとして、未成年の子供は特別な事情がない限り不倫相手に対する慰謝料請求は認めていない。

どちらかが一定額支払ったら

不貞をした配偶者（有責配偶者）と不倫相手は共同不法行為者でありそれぞれの損害賠償責務は不真正連帯債務の関係になります。

有責配偶者かその不貞の相手の一方が決まった金額を支払った場合には損害賠償債務が消滅し、他方への慰謝料請求は認められません。

※不真正連帯債務＝AとBに総額150万を請求、Bが150万円支払えばAに請求は出来ない。

不倫相手に慰謝料請求の時効

不貞行為は不法行為です。不法行為による慰謝料請求は被害者が不法行為による損害及び加害者を知った時から３年間請求しない場合は時効により消滅します。